もちもちベーグルへのこだわりは、仕込み場の室温から!

ベーグルの発酵具合が最優先!

通販のお客さまが私たちに会いたいと来てくれました

皆さま、店主の茶野です。

今日から、とうとう仕込み場内冷房禁止令が発令されました!

何日も試した結果、仕込み場の室温はベーグルの捏ね上げ温度と一緒が良いという結論に今年も至りました。
そういえば、昨年度も、その前の年も、結局は仕込み場内冷房禁止令を出しています。

仕込み場に冷房が効いていると生地が素直な生地になりにくい。
ということで、ベーグル生地最優先で、私たちがベーグルに合わせるということになりました。

ベーグルは発酵はある程度必要ですが、バゲットなどと違い長時間の発酵ではありません。
だからといって、発酵が足らないと生地の美味しさともちもち感が出ません。

今までの経験から、生地があがってからある程度の短い時間で、どんどん成形にいきたいのです。

ちなみに、うちのベーグルは生地玉発酵ではなく、成形後オーバーナイトです。
子育てしながら働くスタッフが多いので、朝は焼くところからスタートしたいからです。
何度か生地玉発酵を試してみましたが、いつ分割して、いつ成形するかによって、配合は全く変えないといけません。
発酵のスピードや状態が違うからです。

生地の温度は、成形に入るまで高めをキープしたい。
ベーグルの丸い形になると、発酵スピードはゆっくりになります。

成形に入るまでの生地をしっかり見極めること、これがもちもちのベーグル作りに何よりも大切です。

生地が良い状態だと、成形も綺麗な形になります。

パンの本には、「生地の声を聞け」と書いてあります。
パン学校に入るまでの私は、生地から声なんて聞こえて来ないよーと思っていました。
生地の声を聞けるようになるまでは、長い時間と経験しかありません。
毎日毎日、「今日の発酵具合はこうだったけれど、翌日焼いたら結果こうだった」ということの経験を体に染み込ませる以外の上達方法はありません。
毎日いろいろな工程において、どれだけベーグルを良く観察して、判断できるかにつきます。

何年ベーグルを作っていても、思い通りに作れるようになるのは本当に難しいです。
季節の変わり目にうまくパンが焼けるようになったら一人前と言われますが、その通りです。
季節の変わり目、小麦粉の年度の切り替え時期に、ある日突然訪れる変化に対応しなくてはなりません。
しかも、天然酵母って面白いことに2週間近く季節を先取りしてくれるのです。
発酵の具合が変わってきたなと思ったら、2週間後くらいにその通りの気温になります。

生地作り、
スピーディーな分割、
発酵状態の見極め、
美しい成形、
ケトリングの見極め、
焼成の技術。

全ての工程が上手くいかなければ、美味しいベーグルは作れません。

夏が終わるまで、首に冷たいタオルを巻きながら頑張ります!

今日は、通販のお客さまが千葉県からわざわざ私たちに会うために来てくれました。

「美味しいベーグルのお礼が言いたくて」と。
嬉しいです。

通販のお客さまとは会えない方もたくさんいますが、ベーグルを詰めている時、まだ見ぬお客さまの顔を想像しながらパッキングしています。

8月の通販セットを昨日アップしました。
セットの種類も増やしたので、ぜひ見てくださいね。