もちもちのベーグルを作る大切なことの一つ、捏ね上げ温度について
皆さま、店主の茶野です。
夏季休業をいただいており、ありがとうございます。
8/12(金)~8/19(金)
夏季休業となります。
8/20(土)から営業再開しますので、よろしくお願いいたします。
夏季休業中にこのブログでベーグル作りについて書いていこうと思っています。
営業が始まると、どうしても新しい商品について紹介したくなるので。
今日は、捏ね上げ温度についてのお話。
パン生地を作ることを「ミキシング」と言います。
捏ね上げ温度とは、
パン生地ができあがっ、ミキシングを終えた時の温度です。
ミキシングが終わった生地に温度計を差し込み、計ります。
捏ね上げ温度、大切です。
1℃違えば、酵母の発酵スピードが変わるので、そのあとの作り方が変わってきます。
私たちも同じ温度で生地を作れるように、直近の仕込み水の温度を確認してからミキシングに入ります。
捏ね上げ温度は、今までさんざん色々試してきて、今は一定の温度になりました。
バゲットなどに比べてかなり高い温度で生地を作ります。
ベーグルは1次発酵の時間がパンに比べて短い。
高い温度で捏ね上げて、発酵のスピードを速くした上で分割、成形に入っていきます。
答えが最初にあったわけではなく、14年の間ベーグルの仕込みをしながらたどり着きました。
毎日仕込みながら、この温度だといつまでたってももちもちにならないからもっと上げてみようとか。
捏ね上げ温度を上げすぎて、翌日焼くまでに生地の力がなくなっていたりとか。
そんな微調整を毎日しながら、今の捏ね上げ温度があります。
この捏ね上げ温度は、そのあとの作り方を踏まえての温度です。
そのあとの分割、ベンチタイム、成形の工程が違うやり方だと、捏ね上げ温度も変えなくてはなりません。
私たちも今年の春、ベーグルの作り方をもっともちもちになるように変更しましたが、その際にも捏ね上げ温度はテストしています。
ご家庭でパンを作る方は捏ね上げ温度を測る人も測らない人もいると思いますが、
パン作りを上達したいと思うのならばぜひ測って下さい。
私は、いつかお店をやりたいと思った時から、そしてパン学校に行った時から、パンを作る時は全てデータを書いていました。
その日の気温、湿度、仕込み水の温度、捏ね上げ温度などなど。
パン作りは化学反応であることは間違いないです。
作っている工程のデータがあると、上手くいったとき、上手くいかない時に分析ができます。
そしてそれを生かして次のより良いパン作りに活かせます。
ただし全てが科学反応で割り切れないところが、パン作りの面白いところでもありますが。