幻のかつお節「手火山式」とは

最も効率が悪く、
最も危険。
しかし、
最もかつお節をおいしくする焙乾方法。
それが「手火山式」。

皆さま、店主の茶野です。
今日は初仕込み。
いよいよ西尾商店の削り節を使ったベーグルを仕込みます。

 

 

1月「西尾商店削り節フェア」やります!
日本で一番おいしい削り節とベーグルとのコラボです。

 

 

「手火山式」かつお節ってご存じでしょうか?

 

「手火山式」とは、江戸時代から継承されるかつおを焙乾(ばいかん)する方法です。
強い火力でじっくりと燻し乾かすことで美味しさを中に閉じ込める技術のことです。

 

「手」で熱をはかり火を焼成していくことから、「手火山」の名前が付いたと言われています。

 

 

約1か月もの期間、常に手で火をはかりながらかつお節にあたる熱量を均等に調整します。
一番火があたるかつお節の温度は、130℃を超えます。
職人が焦げないようにつきっきりで温度調整します。
焦げる寸前の高温でかつおの表面を燻し乾かすことで、かつおの味を閉じ込め、香りの強く凝縮したかつお節となります。

 

 

一般的な機械化によって量産されるかつお節と違い、非常に手間のかかる方法です。
残念ながら現在では日本全国でも手火山式を行っている業者は数軒。
そして、すべての工程を職人の手作業で行うので大量生産が出来ません。
生かつおから鰹節となるまでに半年ほどの時間を必要とします。

 

 

日本の素晴らしき伝統製法「手火山式」。
職人が手間暇かけて作るかつお節を、ぜひ知って欲しい。
次の世代にも引き継いでいってほしいと切に願います。

 

 

西尾商店の「手火山式」製法で作られたかつお節を通して、この国の伝統製法のかつお節を知ってもらえたら嬉しいです。
かつお節にも、製法による選択肢があると知ってもらいたい。

 

「手火山式」製法の美味しさに、早さや手軽さには見出すことのできない、本物だけが持つ価値を感じてもらえると信じています。

 

 

西尾商店の削り節は、お取り寄せもやっています。