2021年のりんご栽培は?ちかげの林檎園「BIG APPLE フェア」

1回たりとも同じ条件はないりんご栽培。
今年は深刻な凍霜害により、人口受粉や仕上げ摘果の見極めに苦労。

皆さま、店主の茶野です。
りんご栽培の楽しさは毎年違う条件の中最善を尽くして、その年の最高のりんごを作ること。

 

10/12(火)~11月20日(土)予定。
「ちかげの林檎園 BIG APPLE フェア」
完熟で蜜入りの美味しいりんごを使って、サンド、ベーグル&焼き菓子を作ります。

 

今年4月、東北地方を中心とした地域に深刻な凍霜害(とうそうがい)が起こりました。
凍霜害とは初冬から早春にかけて、夜間急激に起こる冷却によって発生する気象災害です。

 

りんごの場合、発芽したあとは寒さに弱くなります。
タイミング悪くその時期に強い寒さにあたると、おしべやめしべが枯れてしまいます。

 

ちかげの林檎園も、やはり春の霜害に苦労しました。
品質の良くなる「中心花(中心花)」が寒さで腐ってしまいました。
よって、「側花(そっか)」で対応した品種も多かったです。
側花は品質が良くなるかは五分五分 。

 

ちかげさんが取った対応策は、霜害が多いのがあらかじめ分かっていたので、

 

「人口受粉」を行うこと。

 

人口受粉とは、人の手で一つひとつめしべに花粉をつけていく作業です。
花が散ってしまっては受粉できないため、「時間」や「天候」に左右されます。

 

時間とは、
りんごの花の寿命は3日〜4日と短く、受粉作業の時間が限られます。

 

天候とは、
雨の日や雨の翌日は、花が濡れていて花粉がつけらません。
風が強い日も枝と専用棒が揺れ、花粉が風に飛ばされ、真ん中の花に花粉をうまくつけることができません。

 

花が空を向いてるので、作業人は逆に下を向いての作業になります。
眩しくはないですが、無数にある花の中心花を、一個一個を確認しながらの作業にはなるので、目を酷使します。
根気のいる作業ではあります。

 

そして、

 

「仕上げ摘果の見極め」。

 

できるだけ良いりんごを残す為の見極めも大変でした。

 

その苦労もあって、高品質なりんごを確保できました。
どんなに困難な年でも、技量と知識を総動員して最善を尽くして、最高のりんごを作る。
それがプロってことなんだなと思います。

 

私たちのベーグル作りも、一日たりとも同じ日はありません。
特に今の季節の変わり目は、発酵管理が難しい。
毎回、これがベストだと思う仕込みをやってみて、結果を見て、修正を続けていく。
ものを作るって、根底では共通する部分があるなと思っています。
ちかげさんが精一杯を尽くした今年のりんごをベーグルという形で、皆さまに笑顔になってもらえますように!

 

ちかげの林檎園の情報はインスタにて。