地産地消の難しさの一つは、時期によって味わいがかわる農作物とうまく付き合うこと。
皆さま、店主の茶野です。
地元の農作物を使うベーグルやベーグルサンドがベーグルカンパニーのウリのひとつ。
一方で難しい面もあるので、今回はそのことをお伝えします。
農作物を使ったフェアを1か月、2か月と続けていると、フェアの最初の頃と後の頃では農作物の味わいが変わってきます。
だけど、ベーグルカンパニーがお届けしたいのは、「こういう味を食べてもらいたい」と考えたべーグルやベーグルサンド。
地産地消を取り組み、農家さんとお付き合いする上で大切なことがあります。
それは、時期によって変わる農作物の味を常に把握して、それに合った味に変化し続けることです。
そして、農家さんにもどのような状態のものが必要なのかしっかりすり合わせること。
上原さんとは、いちごの甘さや大きさについては常にすり合わせをしています。
また、今農作物がどのような状態なのか常に情報をもらうことです。
例えば、上原さんちのいちごフェアのいちご。
2月は温度も低いため、いちごの生育がゆっくりなので、いちごの酸味が抑えられて甘いいちごとなります。
一粒一粒がめちゃくちゃ濃厚。
なので、合わせるクリームチーズもビターなトリプルチョコや抹茶と合わせます。
一方、4月に入ると外気温も高くなりいちごはすぐに色付きます。
果実の酸味が抜ける前に色が赤くなるので収穫しなくてはならない。
この時期、上原さんはいちごハウスの温度を下げることに必死とのこと。
なので、こういう時期のいちごサンドはいちごの量もかなり増量して味わいを補うことと、いちごの合わせるクリームチーズの味を優しい味わいにします。
例えば、のらぼうサンドののらぼう。
のらぼうも4月後半になると、茎が硬くなってきます。
髙橋さんには、生でサンドするために一番柔らかい部分を回してもらえるようにお願いしています。
受け取りに行くと、いつも「今日も茶野さんのために一番柔らかい部分を取っておいたからね」と言ってくれます。
週に何回も顔を合わせて、直接話ができる距離ってすごくありがたい。
実物の農作物を見ながらすり合わせができるのも、最大の強み。
これが地産地消のありがたみですね。