もちもちベーグルを作るために

もちもちベーグルは、冷凍してももちもちです。

毎日食べてほしいから、シンプルなべーグル12個をセット。

皆さま、店主の茶野です。
もちもちベーグルの食感を目指すようになった理由をお伝えします。

 

もちもちさせるためには、いろいろな要素が複雑に絡みあっていると思いますが、ベーグルを作る参考になればと思い書いてみます。

 

まずは小麦粉の種類。
北海道産のはるゆたか、春よ恋という小麦粉はもちもちの食感になりやすいです。
同じ北海道産でも種類が違えば、歯切れが良いハード系に向くものもあります。

 

 

そして、吸水。
翌日食べてももちもちしやすいように、気持ちしっとり感じるまで水を入れます。
ベーグルは吸水50%~多くて60%位。
他のパンに比べると少ないです。
なので、むぎゅっとした噛み応えある食感になります。
一方、吸水が少ないと当日は美味しいのですが、翌日以降の劣化(ぱさぱさ感)が早い。
吸水が少ないと発酵のスピードが遅くなるので、ある程度水を入れることにより発酵のスピードもコントロールしています。

 

 

そして、捏ね上げ温度。
高すぎても駄目、低すぎても駄目。
今、32℃~33℃くらいです。
バゲットは26℃くらいなので、それに比べるとかなり高いです。
でも捏ね上げ温度が何度がいいというより、全体の仕込みの流れがあっての捏ね上げ温度です。
今のやり方になるまで、いろいろなパートをいじってきました。
33℃が良いのは、他の工程との兼合いがあって成立しています。

 

 

そして、発酵。
以前より発酵を取っています。
そのほうが、もちもちになるからです。
ベーグルカンパニーは、成形して低温で翌朝まで発酵させて、翌日焼く仕込み方法です。
成形してドウコンという温度管理付き冷蔵庫に入るとなだらかな発酵になるので、ドウコンに入れるまでに生地がしっかりと弾力が出るまで発酵させています。

 

 


そして、発酵中の生地の大きさ。
生地を大きな塊のまま発酵させると、もちもちになります。
大きな塊のままだと、生地温度の変化が少なく、捏ね上げた温度のまま推移しながら発酵します。小さな塊に分割すると温度の影響を受けやすい。

 

お店を始まる前は、本を読んでは真似してみる日々。
でも全体があってのひとつの工程。
ひとつだけ真似しても駄目だということがわかりました。

 

作り方のひとつひとつに理由があるはずなんです。
そこにしっかりとした理由があるから、作りたいものが作れるようになると思います。
そこに至るまでは、とにかく数を練習することに尽きると思います。

 

 

もちもちベーグルをこれからも進化させて、皆さまを笑顔にしたいと思います!