サンドの美味しさは中身の具材だけでなくて、「サンドする順番」もとても大切です。
高さのあるサンドは、口に入るバランスとカットのしやすさも考えて「サンドする順番」を決めています。
皆さま、店主の茶野です。
今日は、お店のようなベーグルサンドを作るコツのひとつ、「サンドする順番」をお伝えしますね。
7月のサンド「トライベッカ」を例にとって説明します。
トライベッカは、サンドライドクリームチーズを紹介したくて考えたサンドです。
トライベッカの断面は以下のようになっています。
プレーンベーグル下半分
↓
サンドライドクリームチーズ
↓
レタス
↓
オニオン
↓
ベーコン
↓
トマト
↓
サンドライドクリームチーズ
↓
プレーンベーグル上半分
プレーンベーグルの理由は、トマトの味を邪魔してほしくないので味わいが一番出るため。
サンドライドトマトクリームチーズを最初にはさむことで、ベーグルに野菜などの水分の浸透を防ぎます。
クリームチーズの量を多めにすることで、魅せる断面にします。
次にレタスをサンドすることにより、クリームチーズの上なのでカット時にレタスがずれません。
レタスは折りたたむように置いて、レタスの層の断面が見えるようにします。
レタスの次がベーコンなのは、水水しいものと油っぽくコクあるものを隣同士にして味のバランスを取るため。
ベーコンの上がトマトなのも同様の理由。
そして一口でかじれない女子のため、上半分での野菜とベーコンのバランス、下半分での野菜のベーコンのバランスを取るため。
トマトはカットするときにとてもずれやすい野菜です。
なので、上半分にもサンドライドトマトクリームチーズを塗ることで、ずれを防止します。
一番最後にサンドされるサンドライドトマトクリームチーズは、トマトのずれ防止と水分をブロックする役割があります。
小さなひとつひとつのパーツをバランスよく、緻密に組み立てていくのがサンドを考える上での楽しさです。
試作は、中身の内容はもちろんのこと、サンドする順番、サンドの量など、細部にわたってチェックします。
そして、大きな口で噛んだ時、一口で感じる味わいもチェックして。
一個食べた時の塩分、甘さ、コクなども適切なのかチェックして。
そう考えると、サンドってベーグル作りとは違う楽しさがあるなと思っています。
これからも、サンド作りのエッセンスを徐々にお伝えしていきますね。