かわさきの伝統野菜「万福寺人参」と「いのうえのうえん」との出会い

幻となりかけた「万福寺人参」をもっと日々の食卓に。
甘くて美味しい万福寺人参が食べられるのは、
いのうえのうえんさんのお陰。

 


皆さま、店主の茶野です。
地元の伝統野菜を使うことで万福寺人参の魅力を発信できたら、皆さまに喜んでもらえるかも。
そんな思いで万福寺人参と出会って4年が経ちました。

 

今回は、万福寺人参を栽培してくれている「いのうえのうえん」と私との出会いのおはなしです。

 

2022年1月
「西尾商店削り節フェア」
江戸時代から伝わる幻のかつお節を、こだわりの素材と共に。
「万福寺人参のきんぴらサンド」登場します。

 

 

私が万福寺人参という言葉を聞いたのは、2015年。
生田緑地の「森のマルシェ」に出店を始めた時。
当時の生田緑地の指定管理者の方に、色々な食材や地域の特産物に詳しい方がいらっしゃいました。

 

お世話になっていたその方に言われました。
「ベーグルカンパニーさん、万福寺人参を使ったベーグルを作ったらよいのに。
地元の伝統野菜だよ。
すごく甘くて美味しい人参なんだ。
今では栽培している農家さんが少なくなり、なかなか手に入らなくなっているけれど。
だからこそ、万福寺人参を使ってベーグルを作ってくれたら面白いのに。
そういう地元のお店だからこそできる取り組みをすることも、大切だよね」

 

万福寺人参ってなに?
調べることから始まりました。
長い、甘い、香り良い。

 

誰が作っているの?
Googleで調べて、知り合いの農家さんに聞いて。
どうやら、「いのうえさん」という農家さんが今でも栽培しているらしい、と聞きつけます。

 

そして、「いのうえのうえん」のいのうえさんとはどこに行けば会えるのか調べます。
こうやって書くと、怖いです。
ストーカー。
でも、いのうえさんに万福寺人参を分けてもらうという目的達成のために、必死。
農家さんが主催しているフェスに出店すると調べ、まるで偶然に出会ったかのようにいのうえさんのところに行って万福寺人参を使いたいんだけれどと声を掛けました。

 

そのあともしつこく連絡入れて、初めて万福寺人参をベーグルにしたのが2018年1月。
生で食べると甘くて美味しい。。。
感動。
こんなに美味しい人参が地元にあるなんて、すごい。

 

当時はSNSをやっていませんでした。
ブログも書いていませんでした。
万福寺人参の素晴らしさを発信するすべも知らず。
でも気に入ってくれる方もいて手ごたえは感じ始めて、その年は終わりました。

 

そのあと、いのうえんさんも万福寺人参を栽培することができない年が続きます。
4年経った今年、万福寺人参と再び再会。

 

実は昨年度の1月に、いのうえさんに万福寺人参を来年こそは栽培してもらえないかとお願いしました。

 

「全部買うから」
と言いました。
「大変なことになりますよ」と笑われましたが。。。
そのお願いを聞いてくれて、今年は万福寺人参を栽培してくれました。

 

こんなに甘くて、香りも強くて美味しい人参なのに、普通に出会うことができない。
それはやっぱり栽培が難しいから。
そして労力に見合わないところがあるからなのでは。
そんなことも全て受け止めて、ベーグルカンパニーのために万福寺人参を栽培してくれるいのうえさんには本当に感謝。
いのうえさんが栽培してくれなければ、今月の万福寺人参サンドは誕生していません。
いのうえさん、ありがとうございます!!

 

今回の「万福寺人参のきんぴらサンド」を食べて、
万福寺人参のことを知ってくれて、
好きになってくれて、
いのうえのうえさんの頑張りも応援してくれて、
来年も、その次の年も、ずっとずっと万福寺人参が食べれるようになったらいいな。

 

そういう熱い思いで万福寺人参をサンドにしています。
皆さま、1月は「万福寺人参のきんぴらサンド」が毎日登場しますので、ぜひ食べてくださいね。

 

 

 

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