プロが教えるもちもちベーグル作りのコツ 生地のばし

もちもちベーグルを作るには、生地を触りすぎないこと!
生地の状態とうまく付き合えること。

 

皆さま、店主の茶野です。
今日は、もちもちしているベーグルを作るために、私たちが気をつけているポイント第2弾。

 

前回もお伝えしたことをおさらい。

 

もちもちベーグルを作るために大切なことは、、、
生地を触りすぎないこと。手数が少ないこと。

 

分割あと、ベンチタイムを終えた生地の伸ばし方も優しく触りすぎないようにします。

 

生地の状態に合わせて、反発されないように優しく伸ばします。
ここで力任せに引っ張ると、グルテンがからまってもちもちの食感が少しづつ損なわれていきます。
分割を1回で、
伸ばしも優しく自然の状態を損なわないように。
どの工程でも生地の状態を見極めて、生地にストレスをかけないように優しく手数を少なく扱う必要があります。

 

生地が嫌がるような力をかけてしまうと、たとえ時間をかけて緩ませたとしても同じ状態には戻りません。
成形して翌朝焼くと、力が過度にかかったベーグルはすぐにわかります。
もちもちではなくて、むぎゅっとした感じになっています。
優しいお顔にならない。

 

新人スタッフには、生地の扱い一つとっても都度都度細かく指導しています。
たかがばんじゅうから出すといっても、素人が出すとその段階で生地が硬くなってしまいます。
ばんじゅうからの出し方。
出した時の生地の表裏(湿度により異なります)。
次に伸ばし方。
生地にストレスなく扱えるまで数か月かかります。

 

もちもちベーグルは、どれかひとつだけで出来上がるものではありません。
配合、ミキシング、分割、伸ばし、成形、そのあとの低温発酵、翌日のケトリングの見極め、焼成に至るすべて。
すべての工程が完璧にできて初めて作れるものだと思っています。

 

そうはいっても、そうできない日もけっこうあります。
そこで必要なのが技術と経験です。
どこかの工程が重い通りにできなかったときに、次の工程やどこかの工程でリカバーすること。
どうやってリカバーするかが技術と経験なんだと思います。

 

何としてでも、一程度のもちもちベーグルを作ること。
そのことに対する使命感が、店を続けるうえで大切なことだと強く思っています。